農業事業は、地域性のある農産物生産や里山再生による治山治水を行い、農業を通じた地域の活性化を目指しています。具体的には、地域の休耕地を活用し、瀬戸内の温暖な気候を活かしたオリーブ栽培や、ふるさとの景観・佇まいを残す棚田での米作りを行っています。
特に事業の中心であるオリーブオイルの製造では、農業事業を開始した2008年当初から「安芸の島の実プロジェクト」に取り組んでいます。このプロジェクトでは、市民のオリーブ苗木購入を行政が助成し、市民が栽培・収穫した果実を当社が買い取って商品化するという、全国でも珍しい循環サイクルを目指しました。2010年に初めて苗木の助成配布が行われて以来、市民の方々に大事に育てていただき、現在では自社栽培と地元農家の方からのオリーブの実で、オリーブオイルが作られています。当社だけでなく、市民、行政、企業が一体となることで、地域で継続できる産業振興の取り組みを進めています。
2015年にはオリーブオイルを製造する加工場「江田島オリーブファクトリー」を稼働させ、2016年にはレストラン・ショップを併設。栽培・加工のみならず販売・飲食まで実現する6次化複合施設の誕生により、さらなる地域の雇用創出や経済活性化に寄与できる体制となりました。
そして2021年、もっと多くの方々に地域の元気を届けるため、安芸の島の実をリブランディング。「オリーブが生きている」というスローガンのもと、本物を追求するブランドの確立を目指し、地域活性化につながるビジネスを今後も展開し続けていきます。