環境への取り組み

ENVIRONMENT

環境への対応が世界の重要課題となる中、
国際目標であるSDGsにおいても気候変動への対策が目標として掲げられています。
当グループは地球環境の保全を経営における重要課題と捉え、事業活動における地球環境の保全と環境負荷の低減を目指しています。
外航海運事業では、船舶バラスト水規制管理条約やNOx(窒素酸化物)・SOx(硫黄酸化物)規制など国際協約への対応や、
船舶の省エネ運航による燃費改善、環境対応燃料の研究、
環境対応船へのリプレースなどを通じて環境課題に取り組んでいます。

バラスト水管理条約に対応

外航海運事業

船舶は主に、空船時の重荷として港の海水をタンクに取り込むことでバランスを保っており、これをバラスト水と呼んでいます。このバラスト水は採水される港と排水される港が異なり、含まれる水生生物の移動によって生態系への悪影響を及ぼすため2017年にバラスト水管理条約が発効されました。リベラグループでは国際条約に従い、国際海事機構(IMO)の承認を取得したバラスト水処理装置を2024年に全船へ搭載完了させます。

大気汚染防止への対応

外航海運事業

硫黄分を含む燃料の使用により大気汚染の原因となるSOx、NOxが発生するため、規制が強化されています。この規制に対応するため用船社と協力し、低硫黄の燃料油を使用するほか、船外への排気ガスを洗浄する排ガス洗浄装置を設置しています。また、国際法に加え各当局より発効されているローカルルール(SOx規制、NOx規制、スクラバー洗浄水排出禁止、速力制限など)に対応しています。

脱炭素化へ向けての取り組み

外航海運事業

2050年カーボンニュートラルへ向けて、世界中の企業が脱炭素化へ向けた取り組みを行っています。リベラグループでは、用船者と協力し、新燃料への対応の検討や風力を利用した推進システムの習熟、運航支援システムの踏査による効率運航の強化に取り組み、世界の人々の生活に寄与する会社であることを目指します。

シップリサイクル条約に対応

外航海運事業

船舶の安全かつ環境上適正な再生利用のため、2025年6月の発効に備え、船上の有害物質、廃棄物、貯蔵物の位置と概算量を記載したインベントリ(IHM)の作成などに取り組んでいます。船舶リサイクル施設では、このインベントリを参照し、労働者の安全衛生の確保および環境汚染の防止に配慮したリサイクルが実施されます。また、2020年より施行されたシップリサイクルに関するEU規則については、適用船に対して要求されている検査を実施し、必要な日本海事協会の認証を受けています。

IMOのGHG排出削減目標に対応(地球温暖化防止への取り組み)

外航海運事業

国際海運におけるGHG削減戦略が進められる中、技術アプローチであるEEXI規制(Energy Efficiency Existing Ship Index) に適合するよう、燃費性能改善への対応を行っています。また、EU-MRV、EU-ETS,CII(Carbon Intensity Indicator)等の各種新ルールへの遵守するとともに、海洋地球環境の保全に努めます。

RightshipによるGHGレーティング対応

外航海運事業

船舶格付会社「Rightship」のスコアリングを維持することにより、要求の厳しい大手資源メジャーへのノミネーションをクリアできるよう対応しております。

ポセイドン原則に対応

外航海運事業

気候変動に関する取り組みを船舶融資の意思決定に組み込むための原則“Poseidon Principal”に対応し、船舶融資を受けている金融機関の要求に対し、年間の燃料消費量および航海距離等のデータを提出しています。

※ポセイドン原則:金融機関の要求に対し、融資対象船舶の毎年のCO2排出量がどの程度IMO目標に整合しているかを定量的に評価する共通ルール。

内航船省エネルギー格付で
最高格付5つ星獲得

内航海運事業・フェリー事業

当グループの泉汽船株式会社の所有するRORO船「いずみ丸」、「つるが」、「神泉丸」の3隻と、津軽海峡フェリー株式会社の青森~函館 航路に就航する「ブルールミナス」、「ブルーハピネス」、「ブルードルフィン」、青森~室蘭 航路に就航する「ブルーマーメイド」のフェリー4隻は、内航船省エネルギー格付けにおいて最高格付けを獲得しました。同制度は、国土交通省海事局が省エネ・CO2排出削減対策として、船舶のCO2排出削減率を評価したもので、改善率により1~5つの星で評価されます。各船20%以上の改善率が認められ、5つ星と評価されました。フェリー業界において航路の全船が省エネルギー格付制度で5つ星を取得したのは当グループが初めてとなります。

グリーン経営認証を取得

物流事業

物流事業を行う株式会社ネクストは、長距離フェリー航送を利用したシャーシ輸送をメインとしたロジスティックサービスを提供しています。エネルギー消費効率の良い大量輸送を推進するとともに、全車新長期排ガス規制適合トラクタを取り揃えた上、デジタルタコグラフシステムの導入により、燃料消費量の徹底した管理による排出ガスの削減を実現しています。「環境に配慮している貨物輸送事業者」であり、かつ「グリーン経営認証基準に適合している」として交通エコロジー・モビリティ財団よりグリーン経営認証をいただきました。

ソーラー発電への出資

不動産事業

リベラグループは瀬戸内海に面した山口県光市の約400,000平方メートルの用地を活用したソーラー発電事業に出資しています。生産する再生可能エネルギー発電量は約20MW(メガワット)となり、約6,300世帯分の電力消費量相当となります。

耕作放棄地の活用

地域活性化推進事業

農業部門の山本倶楽部株式会社ではリベラの創業の地、広島県呉市の島しょ部地域と、呉市に隣接する江田島市を中心に、耕作放棄地問題対策の一貫として、瀬戸内の温暖な気候で育ち、さらに病害虫にも強いオリーブの植栽活動を行っています。農家さんへの栽培の指導や、収穫されたオリーブの果実の買取をさせていただき、地域にオリーブ栽培が根付くよう取り組んでいます。